2014年1月26日日曜日

春らしい(?)付下げ小紋♪

陽射しが春らしくなってきました。


少し前のコーディネート。

灰色がかった紫色の付け下げ小紋に、小物は春らしくピンクを合わせてみました。



                       全身像はこんな感じ ↑。


裾模様が華やかなので、ちょっとおめかししたい時にいいのかも。

これから春に向けて活躍しそうです。




更紗っぽい裾模様が可愛くて、気に入っています。










2014年1月18日土曜日

草乃しずかの世界展

土曜日は、年末から気になっていた松屋銀座『草乃しずか世界展』へ。


会場内は大変混雑していて、しかも、近年まれにみる着物率の高さ!
皆さんかなり気合を入れたコーディネートで、来場者を見るているだけでも眼福、眼福。

展示作品は想像以上に素晴らしいものでした。

細かく繊細な日本刺繍。 細い絹糸で施した美しい文様。

柔らかい絹布だけでなく、シフォンのように薄い布にも刺繍が施されていて、まるで貼りつけたように引きつれもムラもない、恐ろしく緻密な手仕事。

もう、「手先が器用」などというレベルの話ではなく、まさに神業のような「刺繍の至芸」でした。


源氏物語シリーズ《夢浮橋》

そうした高度な技術もさることながら、草乃しずか先生の素晴らしさは、なんといってもそのたぐいまれなデザイン感覚と色彩感覚、そして刺繍によって紡ぎだす独自の文学的・絵画的世界です。

たとえば、↑ 上の源氏物語五十四帖の《夢浮橋》では、2人の殿方に愛されて苦悩する浮舟の出家前の迷いの世界と、出家後の決然とした世界を黄色と青で染め分けているそうです。

紫式部の象徴である藤の花がデフォルメされた形で、出家前と後の世界を分けていて、琳派的な美の世界を表現しています。


十二ケ月の着物がたり

作品を単に展示しているだけでなく、季節ごとのさまざまなシーンを想定したコーディネートが紹介されていたのも、着物好きには嬉しい限り。


写真のように、着物や帯・半襟だけでなく、バッグや帯揚げ、丸ぐけの帯締め、草履の鼻緒など、小物にも、四季の移ろいを感じさせる精緻で可愛らしい刺繍が施されていて、素敵でした。


印象的だったのは、2月の豆まきを主題にした帯や、8月の金魚と花火をテーマにした帯など。

刺繍に、ビーズやレース、スワロフスキーなどもあしらわれていて、キラキラ輝く万華鏡のような世界。

乙女心をくすぐります。


篤姫に捧げる浅葱色麻地江戸解き模様刺繍

また、草乃先生のご両親やお義母さま、お祖母さまの形見の着物や帯に刺繍を加えて作品にしたシリーズにも心惹かれました。

私も先日、亡き祖母の着物を着てみたけれど、懐かしい人の思い出の着物に手を加えて甦らせるって素敵だな。


先生の最近の作品では、アフリカの動植物やエジプトの壁画(ヒエログリフなど)、ペルシャの獅子狩紋などをモチーフにしたものもあって、いくつになっても瑞々しい感性をお持ちなんですね。

先生は私の母と同世代ですが、とても若々しい。
才能を発揮できる何かを持っていること(+人から注目されること、目的意識を持つこと)が、若さの秘訣なのですね。
ビデオの中で先生は、「刺繍で世界を変える!」とおっしゃっていました。
いくつになっても遠大な夢を持ち続けるという、そのパワーが凄い!


サイン会で先生のお姿を拝見しましたが、江戸紫の地に刺繍を施したお着物に刺繍半襟、刺繍帯(おそらくどれもご自身の作品)をお召になっていて、素敵な方でした。


やはり美的センスが優れている人って、何をどう着こなせば自分が綺麗に見えるかを心得ているんですね。

感性の柔軟さ、繊細さって、いくつになっても大切なんだなと改めて思いました。



刺繍と着物の世界を存分に堪能した展覧会でした。
着物のコーディネートに刺繍半襟などを少しずつ取り入れていけたらいいな。

ちなみに、ミュージアムショップに、先生の作品(?)らしき刺繍入りバッグや帯、半襟も販売されていて、刺繍半襟は3~5万円台。
ちょっと手が出なかったけれど、先生の作品だったらそれくらいは当然かもしれません。
(たとえ購入したとしても、もったいなくて、私には使えないだろうな。)



































2014年1月14日火曜日

昭和モダン

三越本館の中央ホールでは、映画『小さなおうち』の昭和モダンな世界観を再現したカフェが設けられていました。


『小さなおうち』は直木賞受賞時に読んだけれど、映画は昭和らしい映像(特に着物姿)がなんといっても魅力です。
(『利休にたずねよ』といい、直木賞作品の映画化がちょっとしたブームなのだろうか。)




↑ こういう銘仙の着物や羽織って大好き。

あの時代のファッションを見ると、胸がときめきます。





割烹着キューピー。

三越の昭和カフェでは、こういう割烹着姿の女給さん(?)が給仕をされていました。




映画の部屋を再現したセット。 なかの小物もレトロなものばかり。

カフェでは、映画の中で出演者が着た着物のコーディネートも展示されていて、わくわくドキドキ。

ちょうど骨董市で売っているような着物でした。

古い着物はマネキンに着せたり、映画の中で見たりすると素敵なんだけれど、実際に着ると、街中ではかなり浮くから(コスプレになるから)、見るだけしか楽しめない。
(サイズも合わないしね)

でも、着物の昭和っぽい着こなしって好きだなあ。

センス良く、現代のコーディネートに取り入れられたらいいな……。

心の美「富士山」を描く名画展へ

昨日は、日本橋三越で開かれていた『富士山』展の最終日へ。



着物は先日と同じ、茜色の色無地。

帯は、二重太鼓強化月間なので、金銀箔の袋帯。

この色無地には、こういう黒っぽい袋帯のほうが仲居さんっぽくならなくていいかも。


さすがは成人の日、駅でも電車でも三越でも、振袖姿の人をたくさん見かけました。

いっとき人工的なレインボーカラーの振袖が流行っていた時は、残念な感じだったけれど、

最近は、また古典柄が主流になってきているらしく、純粋に「素敵だな」って思えます。






さてさて、肝心の展覧会ですが、
富士山の絵って陳腐な感じがしてたけれど、ありきたりの画題だけに、日本画・洋画・版画の巨匠たちがそれぞれ個性や独創性を発揮していて、かなり見ごたえがありました。

富士山の絵で真っ先に思い浮かぶのが、片山珠子。
前衛的でインパクトのある日本画というイメージでそれほど好きではなかったけれど、実際に見てみると、なかなか味わい深い。

とっても高価な顔料をふんだんかつ効果的に使っていて、色彩のセンスと存在感が際立っていました。

小野竹喬の《春朝》は、竹喬らしく、幸福感を与えてくれる可愛らしい絵。


木村武山(ぶざん)という明治の日本画家は初めて知ったのだけれど、《寒林富岳》は、ふっくらとした積雪や風雪に煙る寒林の影、富岳の寒々とした空気が墨だけで表現されていて、素晴らしかった。 もっと評価されていい画家じゃないかな。

新しいところでは、関口雄揮(ゆうき)の《明けゆく》も、暁の光に照らされた富士の雪の質感や、山容を映す静謐な湖の水面の表現が見事。


そして一番印象的だったのが、稗田一穂の《富士の見える駅》。
4本の線路が2本に合流する踏切を、犬を連れた令嬢が渡ろうとしている何気ない駅の風景。
線路沿いの家の庭には桜が咲いていて、うららかな春の日常的な一こま。
線路が消えていく山並みのさらに向こうに、雪化粧の溶けない富士の山頂が覗いている、という絵。

富士山って全体の姿も美しいけれど、何かの拍子に富士の山頂だけひょいと見えると、なんだか幸せな気分になる。

《富士の見える駅》は、そのちょっとした幸せを巧みに描きこんだ素敵な絵でした。
























2014年1月12日日曜日

紋なしの色無地

着こなしの幅が広がりそうで広がらない、紋なしの色無地。                                             



とくに、今の時期はコートを脱ぐ機会が少ないのでコーディネートもテキトーになりがちです。


↓ 下は去年のクリスマスのコーディネート。

といっても、誰もクリスマスっぽいって気づかないだろうから、完全に自己満足ですね。

(写真では鮮やかな赤だけれど、実際はもう少し落ち着いた茜色です。)



紋なしの色無地って、柄半襟などと組み合わせると、もっと楽しめるのかなー。


この着物、だいぶ布が弱ってきているので、この1,2年で着倒すつもりです。                                           


2014年1月11日土曜日

祖母の着物と羽織

なつかしい人の着物を身にまとうことで、その人の面影や思い出を偲ぶことができるのも、
着物の良さのひとつ。

去年他界した祖母の着物に初めて袖を通してみました。
(写真で改めて自分の後ろ姿を見てみると、母そっくりです。骨格が似ているからかなー。)




祖母は祖母の年代ではおそらく平均身長くらいだったと思うけれど、背丈が170cmの私とはかなりの身長差があります。

だから、まさか祖母の着物が着れるとは思ってもみなかったけれど、工夫をすれば
おはしょりがとれるくらいの着物が奇跡的に数枚ほど見つかったのです。





この黒羽織の後ろ身頃と袖にあしらわれた薔薇の刺繍が可愛くてとても綺麗……。

祖母も着物が好きで、生前は私の着物姿を見て喜んでくれたものでした。


今では親戚の中で着物を楽しむ人は私以外にはいないから、私が譲り受けなければ、捨てられる運命にあった着物です。

だから大切に着ていかなくては。




前から見るとこんな感じ。↑

着物はお召なのだろうか。

黒の刺繍半襟をつけてしまったけれど、白半襟のほうがスッキリしたかも。

掛け襟は汚れていたので、取ってしまいました。


派手な着物だから、シックな羽織や小物で調整しないと難しいですね。

2014年1月4日土曜日

IKESHOKU展&純国産宝絹展

正月4日は伊勢丹新宿店で開催されているIKESHOKU展&純国産宝絹展へ。

他にも歌舞伎ファッションミュージアムや着物トークショーなどもあって、着物好きにはパラダイスのような店内でした。

イケてる職人たちによる「IKESHOKU展」
今日のお目当ては、箏奏者の中しまりんさんと、篠笛の佐藤和哉さん、アコースティックギターのギター奏者大里健伍さん、トランペットの秋山璃帆さんによる異色のコラボライブ。

中しまりんさんは、ラメがたくさん入った黒地の付け下げに、ビーズ刺しゅうの半襟、帯締めを水引風に締めていて、とってもお洒落でセンスがいい。
もともとお綺麗な方なので何を着ても似合うのだろうけれど、さらにご自分を演出する着物スタイルをしっかりと持っていらっしゃるように思いました。

篠笛の佐藤和哉さんは立ち居振る舞いや所作が優雅で美しい人でした。
篠笛の演奏というのはあまり馴染みがなかったのですが、能管よりも低音でどっしりとした感じ。
正直言うと、トランペットや箏の音にかき消されて、篠笛の音色を味わうところまではいかなかったので、今度じっくり篠笛だけの演奏を堪能したいものです。

トランペットの秋山璃帆さんはアンティークの鮮やかな着物に袴姿でかなり個性的な出で立ちでした。大里さんのアコースティックギターは残念なことにほとんど聞こえなかった……。

PAがないので、こういうライブではヴォリュームのバランスが難しいですね。
特に、楽器が和洋折衷だから。


肝心のIKESHOKU展は、
私のような小心者には敷居が高く、入りにくい照明&ディスプレイだったので、怖気づいてしまって、とうとう足を踏み入れることができませんでした。


その代わり、7階の呉服売り場で開催されていた「純国産宝絹展」へ。
こちらの方が、私には数倍入りやすかったです。


見学していると、担当の方が丁寧に説明してくださったうえに、写真のような純国産の繭玉と繭玉と撚った糸束をいただきました。

繭玉を振るとカタカタ鳴って、なかにお蚕さまが入っているのが分かります。
こうしてお蚕さまが命がけで紡いだ絹をまとっているのですね。

繭玉って、見ているだけで、心が和んであたたかくなります。


結城紬地機実演
 
焦げ茶地に赤や黄色に染めた糸をところどころに織り込んでいきます。

1枚の反物が仕上がるのに7カ月はかかるとか。

絹糸に負担がかからないよう化学染料で染めているそうです。
(化学染料のほうが染色に負担がかからないのですね。初めて知りました。)



座操り実演
繭から糸を紡いでいくところです。

細い細い糸が切れないように、撚り合わせた糸がしっかり接合するように、絶妙な引っ張り加減、距離感、タイミングで機械が動いていきます。


紡がれた絹糸

蚕1匹が吐く糸の長さは1.5kmもあるとか。

蚕の生命力って本当にすごい!

ますます絹の着物が愛おしくなりました。 大切に着なければ。



江戸組紐制作実演
今では「組紐=帯締め」というイメージですが、明治(あるいは戦前)は帯締めといえば、丸ぐけが一般的だったので、組紐はもっぱら刀の下げ緒や巻き物の飾り紐などに使われていた、と職人さんがおっしゃっていました。

写真で制作している帯締めを仕上げるのに丸一日かかるそうです。
写真は16玉ですが、多いものでは32玉、48玉とか組目が密で細かいものもあるそう。
でも、8玉などの組目が大きい方が、技術の差が出やすいとのこと。
なるほどー。

やはり機械織りよりも、手組のもののほうが断然美しい。

私はこの日は機械織りの高麗組の帯締めを締めていたので、コートを着ていてよかった!
機械織りの帯締めでは、組紐職人さんの前にとてもじゃないけど立てません……。



6階の歌舞伎ファッションミュージアムでは歌舞伎の衣装が13点展示されていて、これもかなり見ごたえがありました。

特に目を奪われたのが、先代萩の政岡の衣裳だった黒繻子地雪持竹南天雀文様裲襠。

竹に雀で伊達家を象徴しているそうです。雀がなんとも愛らしい。

黒繻子地に、雪の白と南天の赤、竹の黄色の刺繍が美しく映えていて、いつまで見ていても見飽きない。


というわけで、着物の美しさに浸りきった一日でした。