2012年10月21日日曜日

2012年「第11回 染のまち落合 スタンプラリー」へ

日曜日、新宿区落合で開催された「第11回染のまち落合スタンプラリー」に参加しました。

このイベントは、江戸小紋の「松綱染工所」、江戸更紗の「染の里二葉苑」、東京友禅の「アトリエ功」「東京手描友禅工房協美」、湯のし「吉澤湯のし加工所」をスタンプラリー形式で工房見学をしながらめぐるというもの。

きものを着ていくとさまざまな特典があるので、町は着物姿の女性であふれていました(眼福・眼福)。


『二葉苑』の江戸更紗

スタンプラリーのゴールとなったのが、江戸小紋・江戸更紗の『染の里・二葉苑』。

職人さんたちが、「引場」「蒸場」「水元」「板場」といった各工程の作業場をていねいに解説してくださいました。

(各作業場の解説はこちらをご覧ください。)



板場での作業
板場では、板に張った白生地のうえに伊勢型紙を置いて、染色と糊の塗布を行います。
(板場担当は和更紗職人の中野史朗さん)


熟練の手仕事には無駄がなく、
気の遠くなるような繊細・緻密な作業を的確に、リズミカルに進めていく。
全体の動きがなめらかで、美しい。

仕事に魂と情熱を注ぎ込む職人さんの姿には、胸を打つものがあります。

どんな仕上がりになるのだろう。 見てみたかったなー。


伊勢型紙
鉄板かなめし革のように見えますが、これは、和紙を柿渋で貼り合わせた渋紙に神業ともいえるほど精緻な文様の彫りを入れた伊勢型紙。

伊勢型紙は、需要の低下・職人の高齢化・後継者不足などのために、存続が危ぶまれているそうです……。


摺り刷毛

さきほど、職人さんがくわえていたのがこの摺り刷毛で、シカの毛でできているそうです。

徐々にすり減って適度な短さになったものが、使いやすいとか。


二葉苑のギャラリー兼カフェ

二葉苑にはギャラリーやカフェも併設されていて、しっとり落ち着いた素敵な雰囲気でした。



スタンプラリーのカード

ポストカード大のスタンプラリーの用紙は、各工房で一色ずつスタンプを重ねて、最後に素敵な多色刷りの模様が出来上がるという、染のまちならではの洒落た趣向。

記念になります。


スタンプラリーの景品など
左は、ラリーを完走した記念の「落合ほたる特製ピンクの手拭い」。
  可愛い色なので、ウールや紬の時の半襟に使ってもよさそう。

中央の赤いバッグは、着物を着て完走したので当たった抽選の景品。

右のガマ口は、二葉苑特製の「親子ガマ口」(ガマ口の中にガマ口が入っているやつ)。
シルク地に更紗の染め文様が入っているという素敵なガマ口で、お土産に購入。


そんなわけで、着物美女に囲まれて一流の工房を見学するという、このうえない至福の一日でした。

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