2012年10月7日日曜日

LUNCOさんの「さらさっさ」展へ

目白にあるLUNCOさんの「さらさっさ」展に行ってきた。

http://www.lunco.net/



超有名店のLUNCOさんだけど、夢ねこが行くのはこれが初めて。


店内はアンティーク着物や古裂や小物のおしゃれなギャラリーといった感じだ。

一流の審美眼によって厳選された、美しい色柄を持つ上質な着物や帯。

見ているだけで胸がときめいて、幸福感に満たされる。


今回ラッキーなことに、若手の更紗作家さんがたまたま御来店されていた。

おかげで更紗製作にまつわるお話や更紗の起源、それぞれの地域の伝統更紗の特徴などを、直接うかがうことができた。


更紗って、「サラセン」と語感が似ているから、てっきりペルシャ由来だと思っていたけれど、インド更紗が起源だとのことだった。

(唐草模様や幾何学模様からなる「サラセン模様」というものがあるが、インド更紗も、サラセンの影響を受けているらしい。)


インド更紗は、木版で木綿にプリントするのが一般的だそうだ。

ジャワ更紗には、何度も何度も布に蝋を置いて(蝋置き)、色を落としていく蝋防染の技法が用いられる。

日本の更紗(和更紗)では、伊勢型紙のように柿渋を幾重にも塗った和紙に、気が遠くなるほど繊細緻密な文様を彫った型紙などが使われる。

幅30センチほどのこの型紙を使って、継ぎ目がわからないように摺りこんで染めていくのが、日本の伝統的な更紗技法だ。

ただし、和更紗のなかには、手描きのものや木版を使ったものもあり、たとえば、友禅染めの技法で更紗文様を描いたものでも「更紗」と呼ばれることもあり、その定義は一定していないそうである。


江戸小紋などの型染め職人は比較的多いけれど、更紗職人の方は絶滅危惧種のようなもので、その伝統を受け継ぐ若い人はほとんどいらっしゃらないのだそう。


今日、お話をうかがった若手更紗職人の方は、この類まれな伝統技法を受け継いでいこうという、気骨と情熱のある方だった。


















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